現状、日本で飼育されている犬の頭数は892万頭と推計されています(平成29年 一般社団法人ペットフード協会調べ)。
また、1年間に自治体の保健所や動物愛護センター等に引き取られる犬の数は、年間およそ3.85万頭にのぼります(出典:環境省“人と動物が幸せに暮らす社会の実現プロジェクト”)。
その犬たちの約89%(3.44万頭)が所有者不明(迷子や所有者のいないもの)として引き取られています。
また引き取られた犬の約21%(0.84万頭)が、飼い主の元に帰れず、また新しい譲渡先も見つからず殺処分されています。
(この中には、治癒の見込みがない病気や攻撃性がある等、譲渡することが適切でない動物の殺処分や引き取られた後の自然死や病死も含まれます)。
たまに街中で迷子犬捜索のチラシを見かけることがあるかもしれませんが、犬の飼い主であれば決して他人事ではないのです。
あなたの愛犬がいなくなってしまったとき、取るべき行動はどんなものでしょうか?
愛犬が迷子になってから無事に戻ってくるのに大切なのは、”時間”と”たくさんの人たちの協力”です。
迷子犬を見つけるためのステップを解説していきます。
目次
迷子犬を見つけるための5ステップ
1.すぐに捜索を開始
愛犬がいなくなって気が動転するかもしれませんが、感傷に浸っている暇はありません。
犬があまりにも遠くに行ってしまう前に、友人や隣人の助けを借りて近所をすぐに捜索を開始してください。
あなたの犬に聞こえるよう名前を大きな声で呼び、「おいでー!」や「おやつだよー!」など、彼らが反応する言葉やお気に入りの音の出るおもちゃなども使いましょう。
普段の様子とは違う大声の飼い主の声におびえる可能性があるので、落ち着いて呼びかけるか、遠くからでも聞こえる音のなるおもちゃなどが理想的です。
2.迷子犬捜索のチラシを作る
どこへでも配布できるようにチラシを作成します。
チラシには、あなたの犬の最近の写真、犬の名前、いなくなった場所、犬の分かりやすい特徴(年齢、性別、毛色、おおよその体重、その他特徴)、犬のマイクロチップ番号、およびあなたの連絡先を明記してください。
家で座って電話を待っているだけではなく、外で探し回っている可能性が高いため、連絡先には携帯電話番号を忘れずに明記してください。
※個人情報の取り扱いには十分に注意して、必要以上の情報は記載の必要ありません。
近所のコンビニやスーパーなどにチラシを配布して情報共有のお願いをしてください。
またペットショップや動物病院などにも迷子犬の情報が寄せられる可能性があるので、考えられるペット関連の場所にもチラシを配布します。
3.お近くの保健所や動物愛護センターに連絡
お住いの地域の保健所や動物愛護センターに連絡してください。
保健所によって差はありますが、迷子犬が保護されてから早くて3日、遅くとも7~10日で処分されてしまう可能性があります。
4.SNSで拡散のお願い
TwitterやInstagram、Facebookなど、できるだけ多くのソーシャルメディアサービルで迷子犬を探していることを投稿して、情報提供協力の拡散を求めてください。
迷子犬の情報サイトなどもありますので、彼らにも投稿を拾ってもらえるよう #迷子犬 #探しています などとハッシュタグを付けるのを忘れないでください。
5.警察に届け出る
犬が2時間以上行方不明になっている場合は、警察に届け出ましょう。
迷子犬を見つけてくれた人が警察へ連絡してくれているかもしれませんので。
犬が迷子にならないようにする方法
愛犬が迷子になってしまう”もしも”に備えるいくつかの方法があります。
愛犬を迷子犬にしないためにできること
- 適正サイズの首輪やハーネスを選ぶ
- 散歩の前にリードに不具合がないか確認する
- 首輪とハーネス両方にダブルリードでつなぐ
- 迷子札、マイクロチップを装着する
- 「マテ!」「オイデ!」のコマンドを身に着ける
- GPS付きの首輪やGPS発信機を犬に着ける
最後に
愛犬を失うことの恐怖は嫌というほど知っています。ですが、大事なのは冷静でいることです。
情報を共有するために利用できる機関や組織、ネットワークがあります。
彼らの協力を仰ぐことをためらわず、愛犬を家に連れ戻すチャンスを逃さないでください。
また迷子犬を見つけた方は、犬たちがとても緊張や怖がっていることが多いので保護する際には十分に注意してくださいね。