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猫がニャーと鳴く理由
猫の言語を理解してより猫のことを理解しましょう
猫が他の猫ではなく、あなたに向けてニャーと鳴いているのを知っていましたか?猫の鳴き声から猫の気持ちをよく理解してあげてください。
人間とはいっしょに住んでいない大人の猫たちは、互いに非常に明確なコミュニケーション方法を持っています。猫同士のコミュニケーションは、主に香りを介して行われ、その後、表情、複雑なボディランゲージ、ボディタッチなどを介して行われます。
猫同士が声によるコミュニケーションをとるときには、主に以下のような場合です。
- 交尾のときの「ギャーギャー」といった鳴き声
- 獲物を見つけたときの「カカカ」といったチャタリング
- 警戒や威嚇のときの「シャーッ」といった鳴き声
- ケガをしたときの「キーッ」といった金切り声
「ニャー」といった鳴き声は本来野生の猫の言語ではありません。それはほとんど人間専用に生み出されたのです。
猫の「ニャー」といった鳴き声は、母猫と子猫の間でのみ行われます。子猫の小さく発せられる「ニャー」は、可愛く聞こえる音で、母猫に注意を向けさせ、自分の世話をさせるために使われます。子猫が大人に成長すると、人間とのコミュニケーションがなければ、「ニャー」とは鳴かなくなります。
なぜ猫は人にニャーと鳴くの?
それでは、なぜ猫は人々にニャーと鳴くのでしょうか?
それは「ニャー」と鳴くとうまくいくからです。
人に飼われている猫は飼い主に依存しており、また自分が発する香のメッセージやボディーランゲージが飼い主が理解していないことをすぐに察します。そこで、自分に注意を向けさせ、自分が望んでいることを飼い主にさせるために、「ニャー」という鳴き声を飼い主とコミュニケーションをとるために第二言語的に使うのです。
そして、猫が人間を操作するために特別に鳴き声を洗練させていると言っている科学者もいます。たしかに「ニャー」と鳴かれたら我々は世話を焼きたくなるので、その作戦はうまくいっているようですね。
猫の言葉を理解する猫派の人たち
ニコラス・ニカストロ博士は、人が猫の鳴き声を理解する力について論文を発表しています。博士は実生活で使われる猫の鳴き声について、何百匹もの猫と飼い主とを観察し、その飼い主に鳴き声を聞いてもらい、猫が何を伝えていると思うか尋ねました。質問は、「いま、猫は怒っていますか?それとも機嫌が良いですか?」といったものから、より具体的に「いまこの猫は食べ物を欲しがっていますか?それともそっとしておいて欲しいですか?」といったものまで及びました。
驚くことではありませんが、猫との経験が多ければ多い人ほど、彼らは「ニャー」の意味をよりよく理解することができ、猫を飼っている人は鳴き声の40%を正しく翻訳することができました。通常、ドアのそばや汚れたトイレの近くなど猫が鳴いた場所や一日の中の時間帯、ボディランゲージなどから意味の手がかりをつかもうとしますが、この実験の回答者が猫の姿を見るといった助けがなかったことを考えると40%の正解率は非常に注目すべきことです。
いろんな鳴き声とその意味
猫が使う鳴き声には、音程や長さ、音量が異なるなど、たくさんの種類があります。ほとんどの猫の飼い主は簡単にその鳴き声の意味を習得します。
たとえば、一般的に短く甲高い鳴き声の意味は「こんにちは!」です。またそれらの一部は興奮していることも伝えるのに使います。「わーい!お帰りなさい!」といった具合に。
また猫は心地よい鳴き声を使って、食べ物を求めたり、外に出たり、単に注目を集めたりします。猫は、どの「ニャー」を使えば、望んでいる結果が得られるかを学習します。
猫が低音で、大きく耳障りで不快な声で鳴くときには、要求やクレーム、不快感を表現しようとしています。
このように猫は通常の要求ごとにまったく異なるバリエーションの「デマンド・ニャー」を使い分けます。
たとえば、一般的に、以下の鳴き声にはこんな意味があります。猫の言語を理解してより猫のことを理解しましょう!
- 短いニャー:標準的な挨拶「こんにちは!」
- 複数の鳴き声:興奮した挨拶「はじめまして!」
- 中音域の鳴き声:何かのお願い「何か食べたいのですが…」
- 長い母音でゆっくり発声するニャーーーーン:何かの要求「今すぐ!ドアを開けて」
- 低音のニャーーーーー:間違ったことに対する苦情。「ねえ、なぜ私のトイレを掃除してないの?」
- 高音のンーーー !:怒りまたは痛み。「あなたが踏んだのは私のシッポ!」